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2023/08/30

MIND : Anger - himself; with = "at odds with oneself"

 MIND - Anger - himself; with
のところで、Radar(シンセシス電子版)にグレーの文字で
= ODDS with oneself; at
とありますが、訳を教えてください。
辞書で調べてもよくわからなくて・・

--------------------------------------

これは面白い表現ですね、ありがとうございます!

Odd を辞書で引くと
常軌を逸脱した、異常、異様、ヘンな、という意味や
奇数とか端数とか余分、片割れ、みたいな意味がのってますね。
(そしてまた仲間はずれ、変人とか同性愛者という意味さえ持つようになりました。)

つまり、なにか、違和感、不和がある様子です。

At odds with というフレーズは通常、自分と他者との間で、何か相反するものがあるとか、もめてるとか、食い違いや対立がある状況です。

それが、このルブリックでは、自分の中で起きていることですね。
内面的な葛藤や複雑な気持ち、錯綜する思い、さまざま考えられる「自身との対立」がありますが、
自分に対する怒りもそんな自己との不和、と言えるでしょう。

これに対して、Even が本来望ましい形、という意味が含まれているような気になります。
Even = 偶数、そして安定しているとか落ち着いている、穏やかであるという意味で、ちゃんと対や組みになった(あぶれてない)状態、自分の中でも統制がとれてる状態、ですね。

Ignatia, MIND - Anger - hemorrhage; from arrest of : 止血からの怒り?

 p. 12
MIND - Anger - hemorrhage; from arrest of :
マインド - 怒り - 出血 - 止血からの

 

普通に英語的に読むと「止血からの怒り」は「止血したことによる怒り」「止血したせいで怒った」と解釈します。レメディはひとつ:

Ignatia amara (Ign.)  イグネイシア・アマーラ (出典 Kr1) 

このルブリックの Ignatia の出典は、
カルヴィン・ネール(Calvin Knerr)が編集したレパートリー、
『Repertory of Hering’s Guiding Symptoms』(=kr1) と記されています。


Knerr のレパートリーで該当する元のルブリックをみると:
VEXATION: HEMORRHAGE, AFTER ARREST OF. (煩悶、止血のあと)
VEHEMENCE: HEMORRHAGE, AFTER ARREST OF (激発、止血のあと)

そしてKnerrのルブリックの原典、根拠となるHeringのMMの記述です:
Debility after arrest of hemorrhage, with disposition to be vehement or vexed.
出血停止後の衰弱、 激発したり煩悶したりする傾向を伴う。
(Constantine Hering コンスタンティン・へリング『Guiding Symptoms of the Materia Medica [マテリアメディカにおける指針となる症状]』

止血の後に煩悶・激発が起こるのと、止血の後の衰弱に伴って怒りがあるのと、微妙に違いはあると思いますが、

Synthesisのこのルブリックは、Vexation(煩悶) と Vehemence (激発)を Anger (怒り)でまとめて、
あとはKnerrのレパートリーのまま写してきたような形です。
しかし 上記のHeringのMMに基づいているのなら、Ign.のこの様子を「ルブリック化」する際に症状の要点が微妙にずれてしまった、と言えそうです。

2023/08/23

Synthesis repertory ルブリックの句読点 「;」と「,」

 いつもルブリックを読むとき、英語の語順に直す際にはセミコロン「;」がある場合、その後ろから読み始めることを解説しています。

 MIND - Anger - abused; after being

これを Mind, anger after being abused と読むわけですね。[= マインド、虐待されたあとの怒り]

しかしセミコロンのほかに出てくるのがカンマ「,」です。

MIND - Anger - cursing, with

このカンマについてご質問がありました。

 『カンマもセミコロンと同じと考えて良いですか?』

つまり順番はどうなのでしょう、 Mind, anger with cursingとなるのか、Mind, cursing with anger になるのか。

以下のように答えてみましたが、どうでしょう:

-------------------------------------

素晴らしく鋭い疑問です。

カンマ「 , 」の役割は実は曖昧に感じています。

というのは、「ここはセミコロンと同じ」つまり、句読点の前後(順序)がはっきりしている場合もありますが、
前後関係がはっきりしない、あるいは前後関係が曖昧な場合(曖昧なレメディ)もあったりするのです。

昨日見たルブリックの最後の driving, while は haliae-lc. (猛禽類の白頭鷲)というレメディが載っていますね。
このレメディのMMを見ると、明らかに anger while driving、訳せば「運転中に怒り」の記述になっています。Ruta も同様です。「怒っている最中に運転」ではないということです。(微細な違いでかもしれませんが、運転しながら怒り出すのと、前から怒っていて怒りながら車の運転席に乗り込むのを想像すると、なにか違いはありますね?)

しかし、もっと上の cramps, after を様々なMM で調べてみると、生理痛などの肉痙攣と怒りの順番がどちらもあります。怒るのが先にあって、その後に生理痛になるのと、生理痛のあとに怒るのと、両パターンです。

ですので、カンマの役割が曖昧というのは、場合によって、もしかして同じルブリックの中のレメディによって、前後関係が異なることもあったり、前後関係がはっきりしないこと、前後関係があまり重要でないこともあるのではないかと思います。
また、ただ単に編集段階で「 ; 」にするつもりが「 , 」になってしまったというパターンも考えられますね。

2012/09/10

MIND : ESCAPE - street

p. 106

Escape, attempts to:
- street; into
・gesticulating and dancing in their shirts

逃げようとする:
- 街中に逃げ出していく
・シャツ姿で身振りをしたり、踊ったりしながら : Bell. (2点)

えー(笑)なに、シャツって?
と思いましたよね。

Knerr(クネールと発音するのかな?ネール?)のレパートリーが出典として記載されてますが、ヘーリングのGuiding SymptomsやアレンのEncyclopediaに元となった一節がありました:

Insanity; they stripped themselves, and, clad only in their shirts, ran out into the streets in broad daylight, gesticulating, dancing, laughing, and uttering and doing many absurd things.
狂気;彼らは服を脱ぎ捨て、シャツだけを着た姿で白昼の街に走って出て行き、身振りをしながら、踊り、笑い、色々な馬鹿げたことを声に出したり、馬鹿げた行動をとった。


ということだそうです。
この様子では、「逃げている」ようにはあまり思えませんけれど...
それに「they、 彼ら」って、複数の人が同時にこんな行動を見せた感じですよね?これはプルービングの様子でしょうか?それとも、ベラドンナ中毒に関する記述?集団ヒステリー?

2012/06/21

MIND - DELUSIONS - something else

p. 86

MIND - DELUSIONS
- something else:
・chest;something else comes from above which is pressing the:

- 別の物
・胸部;何か別の物が上からきて押さえつけている:


Sepiaが1点で入っていますね。

先ほどはAllenのEncyclopediaに載っている文章を紹介しましたが、このルブリックの元の出処はハーネマンの『慢性病論』第2部のSepiaのマテリアメディカ、1529番目の段落でした。(ひとつひとつの症状に番号がふってあります。)Samuel Hahnemann, The Chronic Diseases, Homeopathic Book Publishers版  p.1392。


Anxious dream, at night, as if he was being chased, and had to run backward,
夜、まるで追われて、後ろ向きに走らなければならないような、不安な夢を見る。

(この部分は月曜日に見たルブリック p. 83 MIND - DELUSIONS - run - backward になってますね。)

…when awakened, he imagined, that something which oppressed his chest was coming down upon him from above, 
目が覚めると、彼は何かが自分の上に降りてきて胸を圧迫していると想像、

…then crawling and stitches in the chest.
次に這う
(むずむずする)ような、縫うような感覚があった。

・・・というわけで、この症状は「上から*何かが*降りてきて胸を圧迫/押さえつけていることが分かりますね。「else 別の物」は元の記述にないし、この症状の様子をわかり難くしているんじゃないでしょうか。

また、見出しのキーワードが「something else」ですが、この症状を調べようと思った人は「何か(他の物)が」などで引きませんよね。鍵となっているのはむしろ「上から降りてきて胸を圧迫する」感覚でしょう。この症状は「above; coming down from」とか「chest; oppressing the」というルブリックにした方が見つけやすいのではないかなあ、と思ってしまいます。いかがでしょうか?

ただし、ここの次のサブルブリックは「something else(何か別の物)」という点が重要ですね:

- something else
・objects appear as if something else

- 別の物
・物が、まるで別の物に見える

2012/06/20

MIND - DELUSIONS - sinned

さっきはまごついた説明しか出来ず気になっていたのですが

p.85

MIND- DELUSIONS
- sinned; one has
・day of grace; sinned away his day of grace

"Delusions, he has sinned away his day of grace"
「デリュージョン、罪を犯して
救済の日・贖罪の日を無駄にしてしまった。」
キリスト教的なルブリックだと解説しましたね。

まず「grace」ですが、様々な美徳を表現するディープな言葉です。気品、優雅さ、洗練、潔さ、高貴さなど、全般的に「美質」と言えそうです。

(あ、そうそう。「祈り」という意味もありますね。「Say grace」は特に食前の感謝の祈りを言います。)

この美質には、情け、仁慈、慈悲、寛容、そして許しも含まれてきます。神は罪深い人類への愛情から、神の子であったイエス・キリストを罪滅ぼしのために身代わりにさせた、という話でしたね。人間は悪の道を悔い改め、神から許しを求めさえすれば、救われる。その悔い改めの日が「Day of grace:贖罪の日」なのでしょう。

つまり「Day of grace 」はキリスト教における、罪の贖罪(しょくざい・罪滅ぼし)、魂の救済が得られるかどうかが決まる、魂の審判の日であるわけです。

さっきは「猶予の日」とか言いましたが、本来ならば地獄行きのところを、あがなうチャンスを与えられた、審判の猶予ということですね。

しかし、せっかく魂を救えたかもしれない、この贖罪の日も結局罪を犯し、駄目にしまった、というのがこのデリュージョン。非常に絶望的なデリュージョンと言えそうですね。

2012/06/19

MIND - DELUSIONS - separated - senses

p. 84

MIND - DELUSIONS
- separated
・senses are separated from objects

- 分離、離(さ)れている
・感覚機能が物から離れている


このルブリックはできたら英語ももう少し分かりやすい表現に変えていただきたいですね。ここに入っているAethusa のマテリアメディカを調べると:

Loss of comprehension, a kind of stupefaction, as if there was a barrier between his organs of sense and external objects.  (Allen)


まるで感覚の器官と外界の物の間に遮断物(バリア)があるかのような、ある種の昏迷状態、理解力の喪失。(アレン)


Separate という単語は、その対象と距離が開いたような意味にとれるので、間に障害が挟まれた状態とはニュアンス的に異なりますね。

2012/06/18

MIND - DELUSIONS - seeing

p. 84

MIND - DELUSIONS
- seeing
・cannot see
 ︙head that he could not see over; something projected from :

・見えない
 ︙頭から何かが突出していて、上を見ることができない


Phel. とは Phelandrium aquaticumというセリ科の植物だそうです。「頭から何かが突出している」と書かれているのは、Phel. のマテリアメディカを読んでみると額から突き出ているものがあって、視界を遮っている様子が書かれていました。どんなことなのか、いろいろ想像してしまいますね。

2012/06/14

MIND - DELUSIONS - repulsive fantastic

p.83


MIND - Delusions
-repulsive fantastic

わかりにくいルブリックですね。

Repulsiveは現代では結構強い言葉として「嫌悪を誘うような」「ぞっとするような」という意味で使われることが多いですね。ただ、もとは「跳ね返す」という意味を持っているので注意した方がよさそうです。

このルブリックに入っているレメディは9.1では2つ:Fl-ac.とMaias-l.ですね。

このルブリックを理解するためにまず、Allen's Encyclopedia の Fluoricum acidum を見てみました。
こんな記述になっています:

Disposition when alone to repulsive fantastic imagination, especially in regard to people with whom he is connected, for example, that he must get rid of all servants, children must go out of the house, a betrothal must be broken off, a marriage must be dissolved, etc. Indifference.

独りでいるとき、特に自分に関係のある人を拒絶してしまう根拠の無い・馬鹿げた (fantastic) デリュージョンへの傾向、例えば使用人を皆解雇しなければならない、子供を家から追い出さなければならない、婚約は破談にしなければならない、結婚を解消しなければならない、など。無関心。


Fl-ac.には自身の家族への無関心や、精神錯乱的な嫌悪感が見られることさえあるようですね。

そんな訳で、辞書を引いただけではなかなか意味の読み取れないルブリックですが、

- repulsive fantastic
- 不合理な拒絶的[デリュージョン]

というのが一番意味が伝わるかな、と思います。

ところが、Maiasaura lapideaの場合(Nancy Herrickのプルービングは手元にないのですが)現代のプルービングでもあるため、repulsiveの意味は「嫌悪を誘うような」「ぞっとするような」でよさそうです。MirilliのThematic Materia Medica によればLoathing(嫌悪)というテーマの中にこのルブリックが入っています。

2012/05/28

MIND - DELUSIONS - old

p. 80
 

Delusions
- old :
・timeless, ancient feeling; having a

lac-loxod-a (アフリカ象)のレメディ、1つだけのルブリックです。
アメリカの現代のホメオパス Nancy Herrick (Roger Morrison の連れ合いでもある)方がプルービングを行なっています。

プルービングでは様々な強力なイメージが浮かび上がってきたようです:暴力、殺し、残酷さなどは、アフリカの像の状況を物語っているようにも思えたりします。他に苦しみ、ホームレス、食べ物や滋養というのがあったり、無限の時間・永遠・無窮というテーマもあがってきてました。

このルブリックの元となったプルーバーの記述です:
My son in bed with me and I get this timeless, ancient feeling. Quiet - Deep state of timelessness, present ancient state, staring out the window at the mountains. Feel free and a lot of space around me. No history, no self but self, only peace. It feels like my cured state but does not last.
息子が私と一緒にベッドにいて、私は無窮と古昔の感覚をおぼえた。静かである−−深い、時間の超越した、太古から続く状態がここにあり、窓から山の方をぼうっと眺めている。解放されて、私の周りにはスペースがいっぱいあるような感覚。過去などなく、自己もなく、ただ、平穏のみがそこにある。自分が治癒した状態のように感じるが、それは続かない。

ということは、ancientの意味としては「自分が年老いた=old」という意味にも取れますし、太古からある、時間に縛られない状態を表していることと捉えることもできますね。

Delusions
- old : 
・timeless, ancient feeling; having a 

デリュージョン
- 古い [年老いた]:
・超時的な、太古から続く感覚がある

2012/05/17

MIND - DELUSIONS - life - careering from life to

p. 71 

Delusions
- life :
・careering from life to :


 "I stood in a remote chamber at the top of a collossal building and the whole fabric beneath me was steadily growing into the air. Higher - higher - on, on forever into the lonely dome of God's infinite universe we towered ceaselessly. The years flew on; I heard the musical rush of their wings in the abyss outside me, and from cycle to cycle, from life to life I careered, a mote in eternity and space."

これはむずかしいです...

ダメ訳で許してくださいね。もっと分かりやすく直せるかたがいましたら、お願いします。

「私は巨大な建物の最上階にある遠く離れた部屋に立っていると、その構造全体は空へ着実に伸びていった。私たちは絶えず、益々高く、神の果てしない宇宙の寂しい天井に向かって際限なく昇り、そびえた。月日は飛ぶように過ぎていき、その翼が旋律のようにさっと通り過ぎるのが、外界の混沌から聞こえてきた。そして私は永遠の世と宇宙の中に漂う微塵のごとく、周期(サイクル)から次の周期へ、生涯から次の生涯へと全速力で移り変わっていった。」

これもCannabis indicaです。やはり、アレンのEncyclopediaから。ルブリックとなった「careering from life to life」は、最後の部分です。(生涯から生涯へ...)

MIND - DELUSIONS - life - symbols of life

本日の難しい〜ルブリック。
どちらも Cannabis indica が入っているルブリックですね。

出典マテリアメディかを探してみたら、やはりアレンのEncyclopedia of Pure Materia Medica に載っていました。

p.77

Delusions
- life :
・symbols of life; all past events revolve rapidly on wheels as :


All the events of his past life, even those long forgotten, and most trivial, were thrown in symbols from a rapidly-revolving wheel, each recognized as an act of his life, and each in its correct order of sequence.

「彼の人生で起きた過去のすべての出来事、長い間忘れていた事や些細でつまらない事までが、シンボル(象徴・印・記号)となって、すばやく回転している輪から投げ出されてきた(飛び出してきた)。それはひとつひとつ、彼が人生で行なってきた行為として認識されるもので、正しい順序に連続して並んでいた。」


Fさん、Yさんがおっしゃるように、まさに走馬灯みたいな感じで回っている。でも、飛び出してくるんですね。飛び出してきて、目の前で展開されていく感じでしょうか...

2012/05/07

MIND - DELUSIONS - friend

本日の不満なルブリック(笑)

p. 71
Delusions
- friend:
・never seen his friends;he had | walking;after


英語の語順に直すと、he had never seen his friends, after walking
「彼は友だちを決して見たことがなかった、歩いた後」

Stramonium ですね。

日本語のヘンさでわかると思いますが、あまりエレガントな英語とは言えません。

ハーネマンのマテリアメディカ・プラにありました:
After walking he recognizes nothing about him, takes his book and goes to school, but enters at a wrong door (after 6 hours).

After walking all objects seem to him new, even his friends as though he had never in his life seen them before.

歩いた後、自分の周囲にある物を何も認識しない、本を手に取って学校へ行くが、誤った入り口から入る ( 6時間後 )。

歩いた後、あらゆる物が新しく感じられる、彼の友人たちでさえ、まるで今までの一度も会った(見た)ことがないようである。

- 友人
・友だちを認知しない |歩いた後

と理解してよさそうですね。

2012/05/01

MIND - DELUSIONS - fire

p. 70

Delusions - fire
・home; on a distant :


句読点の付け方がよくない気がする、と話したと思いますが、やはり次のようになっているべきです。ついでに「a」も元のKentのレパのルブリックにはないので、取り除いた方がよさそうです:

・home, on; distant :

遠くにある我が家が火事である

出典はハーネマンのMateria Medica Pura。こんな記述です:

He is delirious, and cries out in his dreams that he must go home, because everything is on fire there.
彼はせん妄状態で、自分の家ですべてが炎上してしまっているので帰らねばならない、と夢の中で泣き叫ぶ。


Distantという単語はここにはないですが、今は家ではなく離れたところにいる、という状況はこの言葉に含まれているのでしょうね。

2012/04/05

MIND - DELUSIONS - air - go into the air

p. 57

DELUSIONS
- air
・ go into the air and busy himself; he must


「空中へ入って行って、忙しくしなければならないという妄想。」

あはん?なんのこっちゃ、です。

ここのルブリック、「open」という単語が抜けているようです。「open air」=外気、戸外(の空気)ってことですよね。

このルブリックはハーネマンの『慢性病論』に遡るものでした。『慢性病論』の中の、Anacardiumのあるプルーバーの様子です:

Oppression in the region of the sternum, without pain; he feels as if he could not remain in the room, but must go into the open air and be very active.
胸骨の辺りの圧迫感、痛みを伴わない;彼は室内に留まることはできず、戸外(外気の中)へ出て行って、とても活動的にしなければならないと感じた。

という訳で、本当はこんなはずですね:

DELUSIONS
- air
・ go into the **open** air and busy himself; he must


「戸外へ出て、忙しくしなければならないという妄想。」

2012/04/02

MIND - DELIRIUM - escapes in abortion


DELIRIUM : せん妄
- escapes in abortion; she:  彼女は流産において(?)逃走する(?)


Colocynthis が2点で入っていますが、
元の文献(Knerr)では"Desires to escape"という言葉になっているようです。これなら意味分かりますね。流産の時、産褥熱のとき、突然ベッドから飛び上がって、など、常に逃走したいという様子がColocynthisに見られたりするようです。

MIND - DELIRIUM - delusions, with - sees rolling live things

DELIRIUM : せん妄
- delusions, with デリュージョンとともに
・sees rolling live things: 転がっている生き物が見える


レメディはCocculus indicusですね。
Cocculus のMMを探してみました:

GibsonのStudies of Homeopathic Remediesには:
"In delirium sees 'something alive rolling around'"
「せん妄中、"何か生きている物が転がっている"のが見える」

一体どういう感じなのでしょうね。もう少し探したら、Margaret TylerのDrug Picturesにこんな記述が:
"It has cured a case of delirium at onset of menses; the patient said, 'I always see something alive, on walls, floor, chairs, or anywhere, always rolling, and will roll on me. '"
「生理開始時のせん妄のケースを治癒。患者は「いつも何かの生き物が、壁に、床に、椅子に、いたるところに見えている。それはいつも転がっていて、私の上にも転がってきます。」

Cocculusの状態というのは、例えば睡眠を取らなかったり、頑張りすぎたり、身体的にも精神的にも無理をしたことから発症しますよね。こういう幻覚?が、無理をし過ぎてしまった状態から起こるのも分かるような気が...

MIND - DELIRIUM - abandons her relatives

p.53
DELIRIUM : せん妄
- abandons her relatives 親戚を見捨てる:
Secale

ところで、Secaleって、ライ麦の麦角病の菌のレメディですが、これってノソード(ノゾ)って考えてよいのですか。

マインドの側面にも非常に深い病理を持っているSecaleは、本来信頼関係にある血のつながった人を見捨てたり、馬鹿にしたり、恐らく同時にそんな扱いを受けているように感じるという特徴を強く持っているのでしょう。
他に次のルブリックもありました。

p. 48
CONTEMPTUOUS:軽蔑的
- for relations  親類に対して

p. 131
FORSAKING : 見捨てる
- relations 親戚を

p.181
MOCKING:あざける
- relatives, at his 彼の親戚を

2012/02/28

MIND : ANXIETY - shivering, shuddering その2

〜まとめたように言っといて(笑)
もう少し突っ込んで考えてみました。ここから先は余談です。

シンセシスではどうして、わざわざ、この不自然な「最中」という表現になっているのだろう。これも何かワケがありそうな気がして。前の投稿に書いたように、何かの「最中」である時は、他の時と異なる、特徴的な状況や状態にあるということでしたね。

話があちこち飛んでしまいますが、さっき、shiver という単語の使用例として「寒さで身震いする」って挙げましたね。寒さで身震いする状況って、例えば熱を出した時の悪寒を思い浮かべますよね。

Complete Repertoryで「Anxiety - shivering, with」を引くと「Anxiety - shuddering, with」を見よ、と出ていて、「Anxiety - shuddering, with」を引くと、そこには「Anxiety - chill : during」もついでにクロスレファレンスとして見たら?って出ているんです。

Chill は、「寒気・悪寒」ですね。昔、この言葉は具体的に、発熱が進行していく3つの期のうちの、悪寒期を指していたのです。他に発熱期と発汗期がありますね。このため、レパートリーにはCHILL・FEVER・PERSPIRATIONという3つのチャプターがセットとしてまとめられているのですね。

言われた通りに、次はクロスレファレンス先の「Anxiety - chill - during 悪寒の最中の不安」を調べると(このルブリックはSynthesisとCompleteどちらにもあります)、そこには Completeの「Anxiety - shuddering, with」に入っているレメディたちや、Synthesis 9.1の「Anxiety - shivering; during 」「Anxiety - shuddering, with」2つのルブリックのレメディたちが、ほぼ全て入っていました。そういえば、悪寒で震える時、ガクガクだったり、ブルブルだったりしますよね。

〜レパートライズをするときは、実際の症状に最も近いルブリックを探すようにしますよね。
けれど、時には、見つけた最も近いルブリックはとても小さくて、あまり役に立たなかったりします。そこで他にも似ているルブリックスを探して、近いルブリックスを複数組み合わせてレパートライズをします。

レパートリーは常に進化の途上にあるものだから、不完全なツールです。レパートライズには想像力を使う必要もあったりします。
例えば、身震いと不安があるなら、「Anxiety - shuddering, shivering」の親類みたいな悪寒のルブリック「Anxiety - chill」に入っているレメディも、参考に一通り眺めてみるという、しなやかなアプローチもアリなのかなあ、と思いました。

2012/02/27

MIND : ANXIETY - shivering, shuddering その1

P. 24

MIND - ANXIETY (不安)

- shivering; during (ブルブルと身震いしている;その間、その最中)

- shuddering, with (ガクガクする身震いを伴なう)

この2つのルブリックの
「震えている間」と「震えを伴う」、
during と with の違いがよくわからない、

というご質問がありました。


最初に、この2つ性質の違う身震いについては、 shivering 「ブルブル」、shuddering 「ガクガク」で何となく分かると思います。勉強会の最中に解説したように、この2つの単語の使用例としてすぐに思い浮かぶのは
Shivering from cold 「寒さで身震いする」
Shuddering from fear 「恐怖でおののく」


少し逸れてしまいました。問題は、身震いしている間と、身震いを伴うのはどういう違いがあるのか、ということですね。

まず、これ、勉強会の最中にまたここを間違えてお伝えしたと思います。よく間違えるのですが、「震えている最中の不安」ではなく、「不安の最中の震え」です。以下がこの間違いの言い訳(笑)

「- shivering; during」と、間にセミコロン「;」がありますね。もしこれが「震えている間の不安」だったら、セミコロンではなく、カンマ「 , 」が入ります。例として、同じページの少し上にあるルブリックを参照してください:

ANXIETY
- rocking, during


これは、「揺らされている最中の不安」になります。
とっても細かい点なのですが、この句読点がルブリックの語順や意味を変えてしまうのです。


では「不安の最中の身震い」と「身震いを伴う不安」の違いについて。これを考えるには、まずルブリックの意味を理解したいと思いました。
「身震いを伴う不安」って、わりとすんなり理解できますが、「不安の最中の身震い」というのは日本語でも英語でも、少し不自然な表現ですね?なんで「最中」って言うの?と思ってしまいます。
「During〜 (〜の最中)」という表現は、その「〜の状態・状況」に、期間、持続時間、始まりや終わりなどの境目があったり、もしくはそれは明らかに前後の状態・状況と異なる特徴的なものであることを示すように思います。「During menses 生理中」、「During stool 排便中」、「During headache 頭痛の最中」など。

だけど通常、パニック障害などの不安発作は別として、「不安の状態」は、始まりや終わりなどの境界も曖昧ですし、前後とはっきり区別できるものとして捉えたりしませんよね。

シンセシス・レパートリー1冊だけではどうしても分からないこともあるので、三角測量的なアプローチで、他のレパートリーを開いて、問題のルブリックに対応するルブリックを探します。他のレパートリーという別の角度から、同じ(あるいは類似する)ルブリックを検討することで、意味をもっと立体的に理解できるんです。また、どんな変遷を辿って、元の症状から現在のルブリックの表現に至ったのか、分かることがあります。

そこで、このルブリックを、MacRepertory 搭載の Complete Repertory で探してみました。やはりレパートリーによって、違うのですね。

Completeに「Anxiety - shuddering, with ガクガクする身震いを伴なう」こちらは同じルブリックが見つかりました。
「Anxiety - shivering; during 」は見当たりません。代わりに「Anxiety - shivering, with ブルブルする身震いを伴う」というルブリックは載っていますが、レメディはなく、前述の「shuddering, with」を見るように、となっているだけです。この「shuddering, with」に記載されているレメディは、Synthesis の「shuddering, with」と「shivering; during」の2つのルブリックに入っているレメディを(ほぼ)全部合わせたような内容です。


これを見て「そうか、要するに with と during は同じ意味で考えてよいのね」と解釈するのも、アリだと思いました。状況を想像してみても、不安を感じている最中に震えるのと、不安の気持ちがあって震えもあって、というのと、同じですよね。レパートライズするとき、その身震いの質にこだわらないのであれば、この2つのルブリックを組み合わせて使うのがよいかもしれませんね。


一応、Mさん、以上が私が考えたことです。はっきりした結論は出せませんが、少なくともこの「不安があって、身震いしている」状況であれば「伴う」のも「その最中に」もあまり違いはないのかな、と。でも、もしかすると他のルブリックでは、重要な差があるのかもしれません。そんなルブリックに出くわしたら、また一緒に考えましょうね。