2023/08/30

Ignatia, MIND - Anger - hemorrhage; from arrest of : 止血からの怒り?

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MIND - Anger - hemorrhage; from arrest of :
マインド - 怒り - 出血 - 止血からの

 

普通に英語的に読むと「止血からの怒り」は「止血したことによる怒り」「止血したせいで怒った」と解釈します。レメディはひとつ:

Ignatia amara (Ign.)  イグネイシア・アマーラ (出典 Kr1) 

このルブリックの Ignatia の出典は、
カルヴィン・ネール(Calvin Knerr)が編集したレパートリー、
『Repertory of Hering’s Guiding Symptoms』(=kr1) と記されています。


Knerr のレパートリーで該当する元のルブリックをみると:
VEXATION: HEMORRHAGE, AFTER ARREST OF. (煩悶、止血のあと)
VEHEMENCE: HEMORRHAGE, AFTER ARREST OF (激発、止血のあと)

そしてKnerrのルブリックの原典、根拠となるHeringのMMの記述です:
Debility after arrest of hemorrhage, with disposition to be vehement or vexed.
出血停止後の衰弱、 激発したり煩悶したりする傾向を伴う。
(Constantine Hering コンスタンティン・へリング『Guiding Symptoms of the Materia Medica [マテリアメディカにおける指針となる症状]』

止血の後に煩悶・激発が起こるのと、止血の後の衰弱に伴って怒りがあるのと、微妙に違いはあると思いますが、

Synthesisのこのルブリックは、Vexation(煩悶) と Vehemence (激発)を Anger (怒り)でまとめて、
あとはKnerrのレパートリーのまま写してきたような形です。
しかし 上記のHeringのMMに基づいているのなら、Ign.のこの様子を「ルブリック化」する際に症状の要点が微妙にずれてしまった、と言えそうです。

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