p. 57
DELUSIONS
- air
・ go into the air and busy himself; he must
「空中へ入って行って、忙しくしなければならないという妄想。」
あはん?なんのこっちゃ、です。
ここのルブリック、「open」という単語が抜けているようです。「open air」=外気、戸外(の空気)ってことですよね。
このルブリックはハーネマンの『慢性病論』に遡るものでした。『慢性病論』の中の、Anacardiumのあるプルーバーの様子です:
Oppression in the region of the sternum, without pain; he feels as if he could not remain in the room, but must go into the open air and be very active.
胸骨の辺りの圧迫感、痛みを伴わない;彼は室内に留まることはできず、戸外(外気の中)へ出て行って、とても活動的にしなければならないと感じた。
という訳で、本当はこんなはずですね:
DELUSIONS
- air
・ go into the **open** air and busy himself; he must
「戸外へ出て、忙しくしなければならないという妄想。」
2010〜2014 Synthesis Repertory 9.1 をより深く理解する目的でこの大冊をあえて「読む」勉強会をしていました。当ブログでは主に勉強会の補足やルブリックに関する追加の解説を載せています。
2023 年からハーネマンアカデミー・オブ・ホメオパシーの授業の一環として再開しました。ホメオパシーの学習者でしたらどなたも受講できます。コメント欄よりご連絡ください。
2012/04/05
2012/04/02
MIND - DELIRIUM - escapes in abortion
DELIRIUM : せん妄
- escapes in abortion; she: 彼女は流産において(?)逃走する(?)
Colocynthis が2点で入っていますが、
元の文献(Knerr)では"Desires to escape"という言葉になっているようです。これなら意味分かりますね。流産の時、産褥熱のとき、突然ベッドから飛び上がって、など、常に逃走したいという様子がColocynthisに見られたりするようです。
MIND - DELIRIUM - delusions, with - sees rolling live things
DELIRIUM : せん妄
- delusions, with デリュージョンとともに
・sees rolling live things: 転がっている生き物が見える
レメディはCocculus indicusですね。
Cocculus のMMを探してみました:
GibsonのStudies of Homeopathic Remediesには:
"In delirium sees 'something alive rolling around'"
「せん妄中、"何か生きている物が転がっている"のが見える」
一体どういう感じなのでしょうね。もう少し探したら、Margaret TylerのDrug Picturesにこんな記述が:
"It has cured a case of delirium at onset of menses; the patient said, 'I always see something alive, on walls, floor, chairs, or anywhere, always rolling, and will roll on me. '"
「生理開始時のせん妄のケースを治癒。患者は「いつも何かの生き物が、壁に、床に、椅子に、いたるところに見えている。それはいつも転がっていて、私の上にも転がってきます。」
Cocculusの状態というのは、例えば睡眠を取らなかったり、頑張りすぎたり、身体的にも精神的にも無理をしたことから発症しますよね。こういう幻覚?が、無理をし過ぎてしまった状態から起こるのも分かるような気が...
- delusions, with デリュージョンとともに
・sees rolling live things: 転がっている生き物が見える
レメディはCocculus indicusですね。
Cocculus のMMを探してみました:
GibsonのStudies of Homeopathic Remediesには:
"In delirium sees 'something alive rolling around'"
「せん妄中、"何か生きている物が転がっている"のが見える」
一体どういう感じなのでしょうね。もう少し探したら、Margaret TylerのDrug Picturesにこんな記述が:
"It has cured a case of delirium at onset of menses; the patient said, 'I always see something alive, on walls, floor, chairs, or anywhere, always rolling, and will roll on me. '"
「生理開始時のせん妄のケースを治癒。患者は「いつも何かの生き物が、壁に、床に、椅子に、いたるところに見えている。それはいつも転がっていて、私の上にも転がってきます。」
Cocculusの状態というのは、例えば睡眠を取らなかったり、頑張りすぎたり、身体的にも精神的にも無理をしたことから発症しますよね。こういう幻覚?が、無理をし過ぎてしまった状態から起こるのも分かるような気が...
MIND - DELIRIUM - abandons her relatives
p.53
DELIRIUM : せん妄
- abandons her relatives 親戚を見捨てる:Secale
ところで、Secaleって、ライ麦の麦角病の菌のレメディですが、これってノソード(ノゾ)って考えてよいのですか。
マインドの側面にも非常に深い病理を持っているSecaleは、本来信頼関係にある血のつながった人を見捨てたり、馬鹿にしたり、恐らく同時にそんな扱いを受けているように感じるという特徴を強く持っているのでしょう。
他に次のルブリックもありました。
p. 48
CONTEMPTUOUS:軽蔑的
- for relations 親類に対して
p. 131
FORSAKING : 見捨てる
- relations 親戚を
p.181
MOCKING:あざける
- relatives, at his 彼の親戚を
DELIRIUM : せん妄
- abandons her relatives 親戚を見捨てる:Secale
ところで、Secaleって、ライ麦の麦角病の菌のレメディですが、これってノソード(ノゾ)って考えてよいのですか。
マインドの側面にも非常に深い病理を持っているSecaleは、本来信頼関係にある血のつながった人を見捨てたり、馬鹿にしたり、恐らく同時にそんな扱いを受けているように感じるという特徴を強く持っているのでしょう。
他に次のルブリックもありました。
p. 48
CONTEMPTUOUS:軽蔑的
- for relations 親類に対して
p. 131
FORSAKING : 見捨てる
- relations 親戚を
p.181
MOCKING:あざける
- relatives, at his 彼の親戚を
2012/03/01
MIND : AVERSION
今日のまとめ:
書籍版には誤植、クロスレファレンスの紛らわしい記載、古いルブリックの名残りがあり、今日はそれが集中した感じでした。
p. 27
◆ AVERSION
- husband, to :
嫌悪
- 夫に対する
※このルブリックのクロスレファレンスを整理すると:
- men ; to [= male persons] - women (男性に対する - 女性における)
- Disgust - body - others - husband (嫌悪感 - 肉体 - 他の人の - 夫)
- Fear - men ; of [= male persons] (恐怖 - 男性に対する)
- Hatred - husband (憎しみ - 夫)
※ここに載っている最初のレメディ Adam. (Adamas) にクンツリ・ドットがついていますが、これは間違いです。本当はついていません。
※ agncda : Adam.の次に載っているレメディがなぜか小さいサイズのフォントで、その後の著者の略と一続きになってしまっています。正しくは、レメディが Agn. (Agnus castus)、著者は cda (N.M. Choudhuri)
◆ AVERSION
- men ; to (→old rubric)
※ 昔の英語でManは人間全般を指していて、例えば人類のことをMankindと言っていた(現在はHumankindとかHumanity)。そのせいで、以前のレパートリーでも「人」と「男性」どちらもこのひとつのMen のルブリックにまとめていたそうです。今日のレパートリーではふたつを分けていますが、この昔のルブリックで「男性への嫌悪」なのか、「人への嫌悪」なのか、はっきりしないふたつのレメディ(GraphitesとStannum)はこうして残したわけですね。
書籍版には誤植、クロスレファレンスの紛らわしい記載、古いルブリックの名残りがあり、今日はそれが集中した感じでした。
p. 27
◆ AVERSION
- husband, to :
嫌悪
- 夫に対する
※このルブリックのクロスレファレンスを整理すると:
- men ; to [= male persons] - women (男性に対する - 女性における)
- Disgust - body - others - husband (嫌悪感 - 肉体 - 他の人の - 夫)
- Fear - men ; of [= male persons] (恐怖 - 男性に対する)
- Hatred - husband (憎しみ - 夫)
※ここに載っている最初のレメディ Adam. (Adamas) にクンツリ・ドットがついていますが、これは間違いです。本当はついていません。
※ agncda : Adam.の次に載っているレメディがなぜか小さいサイズのフォントで、その後の著者の略と一続きになってしまっています。正しくは、レメディが Agn. (Agnus castus)、著者は cda (N.M. Choudhuri)
◆ AVERSION
- men ; to (→old rubric)
※ 昔の英語でManは人間全般を指していて、例えば人類のことをMankindと言っていた(現在はHumankindとかHumanity)。そのせいで、以前のレパートリーでも「人」と「男性」どちらもこのひとつのMen のルブリックにまとめていたそうです。今日のレパートリーではふたつを分けていますが、この昔のルブリックで「男性への嫌悪」なのか、「人への嫌悪」なのか、はっきりしないふたつのレメディ(GraphitesとStannum)はこうして残したわけですね。
2012/02/28
MIND : ANXIETY - shivering, shuddering その2
〜まとめたように言っといて(笑)
もう少し突っ込んで考えてみました。ここから先は余談です。
シンセシスではどうして、わざわざ、この不自然な「最中」という表現になっているのだろう。これも何かワケがありそうな気がして。前の投稿に書いたように、何かの「最中」である時は、他の時と異なる、特徴的な状況や状態にあるということでしたね。
話があちこち飛んでしまいますが、さっき、shiver という単語の使用例として「寒さで身震いする」って挙げましたね。寒さで身震いする状況って、例えば熱を出した時の悪寒を思い浮かべますよね。
Complete Repertoryで「Anxiety - shivering, with」を引くと「Anxiety - shuddering, with」を見よ、と出ていて、「Anxiety - shuddering, with」を引くと、そこには「Anxiety - chill : during」もついでにクロスレファレンスとして見たら?って出ているんです。
Chill は、「寒気・悪寒」ですね。昔、この言葉は具体的に、発熱が進行していく3つの期のうちの、悪寒期を指していたのです。他に発熱期と発汗期がありますね。このため、レパートリーにはCHILL・FEVER・PERSPIRATIONという3つのチャプターがセットとしてまとめられているのですね。
言われた通りに、次はクロスレファレンス先の「Anxiety - chill - during 悪寒の最中の不安」を調べると(このルブリックはSynthesisとCompleteどちらにもあります)、そこには Completeの「Anxiety - shuddering, with」に入っているレメディたちや、Synthesis 9.1の「Anxiety - shivering; during 」「Anxiety - shuddering, with」2つのルブリックのレメディたちが、ほぼ全て入っていました。そういえば、悪寒で震える時、ガクガクだったり、ブルブルだったりしますよね。
〜レパートライズをするときは、実際の症状に最も近いルブリックを探すようにしますよね。
けれど、時には、見つけた最も近いルブリックはとても小さくて、あまり役に立たなかったりします。そこで他にも似ているルブリックスを探して、近いルブリックスを複数組み合わせてレパートライズをします。
レパートリーは常に進化の途上にあるものだから、不完全なツールです。レパートライズには想像力を使う必要もあったりします。
例えば、身震いと不安があるなら、「Anxiety - shuddering, shivering」の親類みたいな悪寒のルブリック「Anxiety - chill」に入っているレメディも、参考に一通り眺めてみるという、しなやかなアプローチもアリなのかなあ、と思いました。
もう少し突っ込んで考えてみました。ここから先は余談です。
シンセシスではどうして、わざわざ、この不自然な「最中」という表現になっているのだろう。これも何かワケがありそうな気がして。前の投稿に書いたように、何かの「最中」である時は、他の時と異なる、特徴的な状況や状態にあるということでしたね。
話があちこち飛んでしまいますが、さっき、shiver という単語の使用例として「寒さで身震いする」って挙げましたね。寒さで身震いする状況って、例えば熱を出した時の悪寒を思い浮かべますよね。
Complete Repertoryで「Anxiety - shivering, with」を引くと「Anxiety - shuddering, with」を見よ、と出ていて、「Anxiety - shuddering, with」を引くと、そこには「Anxiety - chill : during」もついでにクロスレファレンスとして見たら?って出ているんです。
Chill は、「寒気・悪寒」ですね。昔、この言葉は具体的に、発熱が進行していく3つの期のうちの、悪寒期を指していたのです。他に発熱期と発汗期がありますね。このため、レパートリーにはCHILL・FEVER・PERSPIRATIONという3つのチャプターがセットとしてまとめられているのですね。
言われた通りに、次はクロスレファレンス先の「Anxiety - chill - during 悪寒の最中の不安」を調べると(このルブリックはSynthesisとCompleteどちらにもあります)、そこには Completeの「Anxiety - shuddering, with」に入っているレメディたちや、Synthesis 9.1の「Anxiety - shivering; during 」「Anxiety - shuddering, with」2つのルブリックのレメディたちが、ほぼ全て入っていました。そういえば、悪寒で震える時、ガクガクだったり、ブルブルだったりしますよね。
〜レパートライズをするときは、実際の症状に最も近いルブリックを探すようにしますよね。
けれど、時には、見つけた最も近いルブリックはとても小さくて、あまり役に立たなかったりします。そこで他にも似ているルブリックスを探して、近いルブリックスを複数組み合わせてレパートライズをします。
レパートリーは常に進化の途上にあるものだから、不完全なツールです。レパートライズには想像力を使う必要もあったりします。
例えば、身震いと不安があるなら、「Anxiety - shuddering, shivering」の親類みたいな悪寒のルブリック「Anxiety - chill」に入っているレメディも、参考に一通り眺めてみるという、しなやかなアプローチもアリなのかなあ、と思いました。
2012/02/27
MIND : ANXIETY - shivering, shuddering その1
P. 24
MIND - ANXIETY (不安)
- shivering; during (ブルブルと身震いしている;その間、その最中)
- shuddering, with (ガクガクする身震いを伴なう)
この2つのルブリックの
「震えている間」と「震えを伴う」、
during と with の違いがよくわからない、
というご質問がありました。
最初に、この2つ性質の違う身震いについては、 shivering 「ブルブル」、shuddering 「ガクガク」で何となく分かると思います。勉強会の最中に解説したように、この2つの単語の使用例としてすぐに思い浮かぶのは
Shivering from cold 「寒さで身震いする」
Shuddering from fear 「恐怖でおののく」
少し逸れてしまいました。問題は、身震いしている間と、身震いを伴うのはどういう違いがあるのか、ということですね。
まず、これ、勉強会の最中にまたここを間違えてお伝えしたと思います。よく間違えるのですが、「震えている最中の不安」ではなく、「不安の最中の震え」です。以下がこの間違いの言い訳(笑)
「- shivering; during」と、間にセミコロン「;」がありますね。もしこれが「震えている間の不安」だったら、セミコロンではなく、カンマ「 , 」が入ります。例として、同じページの少し上にあるルブリックを参照してください:
ANXIETY
- rocking, during
これは、「揺らされている最中の不安」になります。
とっても細かい点なのですが、この句読点がルブリックの語順や意味を変えてしまうのです。
では「不安の最中の身震い」と「身震いを伴う不安」の違いについて。これを考えるには、まずルブリックの意味を理解したいと思いました。
「身震いを伴う不安」って、わりとすんなり理解できますが、「不安の最中の身震い」というのは日本語でも英語でも、少し不自然な表現ですね?なんで「最中」って言うの?と思ってしまいます。
「During〜 (〜の最中)」という表現は、その「〜の状態・状況」に、期間、持続時間、始まりや終わりなどの境目があったり、もしくはそれは明らかに前後の状態・状況と異なる特徴的なものであることを示すように思います。「During menses 生理中」、「During stool 排便中」、「During headache 頭痛の最中」など。
だけど通常、パニック障害などの不安発作は別として、「不安の状態」は、始まりや終わりなどの境界も曖昧ですし、前後とはっきり区別できるものとして捉えたりしませんよね。
シンセシス・レパートリー1冊だけではどうしても分からないこともあるので、三角測量的なアプローチで、他のレパートリーを開いて、問題のルブリックに対応するルブリックを探します。他のレパートリーという別の角度から、同じ(あるいは類似する)ルブリックを検討することで、意味をもっと立体的に理解できるんです。また、どんな変遷を辿って、元の症状から現在のルブリックの表現に至ったのか、分かることがあります。
そこで、このルブリックを、MacRepertory 搭載の Complete Repertory で探してみました。やはりレパートリーによって、違うのですね。
Completeに「Anxiety - shuddering, with ガクガクする身震いを伴なう」こちらは同じルブリックが見つかりました。
「Anxiety - shivering; during 」は見当たりません。代わりに「Anxiety - shivering, with ブルブルする身震いを伴う」というルブリックは載っていますが、レメディはなく、前述の「shuddering, with」を見るように、となっているだけです。この「shuddering, with」に記載されているレメディは、Synthesis の「shuddering, with」と「shivering; during」の2つのルブリックに入っているレメディを(ほぼ)全部合わせたような内容です。
これを見て「そうか、要するに with と during は同じ意味で考えてよいのね」と解釈するのも、アリだと思いました。状況を想像してみても、不安を感じている最中に震えるのと、不安の気持ちがあって震えもあって、というのと、同じですよね。レパートライズするとき、その身震いの質にこだわらないのであれば、この2つのルブリックを組み合わせて使うのがよいかもしれませんね。
一応、Mさん、以上が私が考えたことです。はっきりした結論は出せませんが、少なくともこの「不安があって、身震いしている」状況であれば「伴う」のも「その最中に」もあまり違いはないのかな、と。でも、もしかすると他のルブリックでは、重要な差があるのかもしれません。そんなルブリックに出くわしたら、また一緒に考えましょうね。
MIND - ANXIETY (不安)
- shivering; during (ブルブルと身震いしている;その間、その最中)
- shuddering, with (ガクガクする身震いを伴なう)
この2つのルブリックの
「震えている間」と「震えを伴う」、
during と with の違いがよくわからない、
というご質問がありました。
最初に、この2つ性質の違う身震いについては、 shivering 「ブルブル」、shuddering 「ガクガク」で何となく分かると思います。勉強会の最中に解説したように、この2つの単語の使用例としてすぐに思い浮かぶのは
Shivering from cold 「寒さで身震いする」
Shuddering from fear 「恐怖でおののく」
少し逸れてしまいました。問題は、身震いしている間と、身震いを伴うのはどういう違いがあるのか、ということですね。
まず、これ、勉強会の最中にまたここを間違えてお伝えしたと思います。よく間違えるのですが、「震えている最中の不安」ではなく、「不安の最中の震え」です。以下がこの間違いの言い訳(笑)
「- shivering; during」と、間にセミコロン「;」がありますね。もしこれが「震えている間の不安」だったら、セミコロンではなく、カンマ「 , 」が入ります。例として、同じページの少し上にあるルブリックを参照してください:
ANXIETY
- rocking, during
これは、「揺らされている最中の不安」になります。
とっても細かい点なのですが、この句読点がルブリックの語順や意味を変えてしまうのです。
では「不安の最中の身震い」と「身震いを伴う不安」の違いについて。これを考えるには、まずルブリックの意味を理解したいと思いました。
「身震いを伴う不安」って、わりとすんなり理解できますが、「不安の最中の身震い」というのは日本語でも英語でも、少し不自然な表現ですね?なんで「最中」って言うの?と思ってしまいます。
「During〜 (〜の最中)」という表現は、その「〜の状態・状況」に、期間、持続時間、始まりや終わりなどの境目があったり、もしくはそれは明らかに前後の状態・状況と異なる特徴的なものであることを示すように思います。「During menses 生理中」、「During stool 排便中」、「During headache 頭痛の最中」など。
だけど通常、パニック障害などの不安発作は別として、「不安の状態」は、始まりや終わりなどの境界も曖昧ですし、前後とはっきり区別できるものとして捉えたりしませんよね。
シンセシス・レパートリー1冊だけではどうしても分からないこともあるので、三角測量的なアプローチで、他のレパートリーを開いて、問題のルブリックに対応するルブリックを探します。他のレパートリーという別の角度から、同じ(あるいは類似する)ルブリックを検討することで、意味をもっと立体的に理解できるんです。また、どんな変遷を辿って、元の症状から現在のルブリックの表現に至ったのか、分かることがあります。
そこで、このルブリックを、MacRepertory 搭載の Complete Repertory で探してみました。やはりレパートリーによって、違うのですね。
Completeに「Anxiety - shuddering, with ガクガクする身震いを伴なう」こちらは同じルブリックが見つかりました。
「Anxiety - shivering; during 」は見当たりません。代わりに「Anxiety - shivering, with ブルブルする身震いを伴う」というルブリックは載っていますが、レメディはなく、前述の「shuddering, with」を見るように、となっているだけです。この「shuddering, with」に記載されているレメディは、Synthesis の「shuddering, with」と「shivering; during」の2つのルブリックに入っているレメディを(ほぼ)全部合わせたような内容です。
これを見て「そうか、要するに with と during は同じ意味で考えてよいのね」と解釈するのも、アリだと思いました。状況を想像してみても、不安を感じている最中に震えるのと、不安の気持ちがあって震えもあって、というのと、同じですよね。レパートライズするとき、その身震いの質にこだわらないのであれば、この2つのルブリックを組み合わせて使うのがよいかもしれませんね。
一応、Mさん、以上が私が考えたことです。はっきりした結論は出せませんが、少なくともこの「不安があって、身震いしている」状況であれば「伴う」のも「その最中に」もあまり違いはないのかな、と。でも、もしかすると他のルブリックでは、重要な差があるのかもしれません。そんなルブリックに出くわしたら、また一緒に考えましょうね。
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