Galla-q-r.
Galla quercina rubrum
Galla-q-r ブナ科のイギリスナラ(オーク)の木にできた寄生虫、たま蜂の「虫こぶ」から作られたものです。
レメディ名の由来は
Galla (=gall、虫こぶ、没食子)
quercina rubrum (=red oak、日本語では楢ではなく「赤柏」って呼ばれているみたいです。)
また、非常に紛らわしいのですが、MacRepertoryに入っているComplete Repertoryなど、ほかのレパートリーでは時々
Querc-cyn.
という名前でも載っています。
こちらのレメディ名の場合、Quercina(柏) + Cynips (タマバチ)
原料にハチの幼虫 (卵かな?)も含まれていることがレメディ名で分かります。
こぶと言っても、樹の幹や枝にできるものを想像することが多いですが、このオークの場合、
どんぐりの代わりに(本来ならどんぐりが実る部分に)つやのあるグリーン色の、ツンツンした形の異常生長物をつけていたそうです。
イギリスのSchool of Homeopathy の Misha Norland先生のご自宅の前の道路沿いに立っているオークの樹に発生したもので、
ある年の秋、いつもならどんぐりを落とす時期に、この瘤をどんどん落としていたそうです。
Misha先生はそれをいくつか拾って、すり鉢ですりつぶして、ホメオパシー調剤薬局に送ってポテンタイズしてもらい、プルービングを行なったそうです。すりつぶした瘤は奇妙な甘い腐敗臭を放ったと書いています。
プルービングのサイトには写真も載ってます。ひとつの小枝に正常などんぐりとgallnut虫瘤が両方くっついています。
http://www.hominf.org/gall/gallfr.htm
また、Gallという言葉ですが、
「胆汁」という意味で使われたり、胆汁のように苦々しいもの、憎しみや遺恨という意味にも使います。「Gallbladder (胆汁の袋)」は濃縮した胆汁を蓄えてくれている胆嚢です。虫こぶから採れたgallも胆汁のように黄色くて、苦いのですね。
植物の虫こぶから採れたGallは染め物や皮革のなめしに使われるタンニンのもとで、関連するレメディで没食子酸のGallicum acidum (Gall-ac.) というのがあります。参考に比較してみるのも面白いかもしれません。
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